ヘッズアップトーナメント〜プリフロップ編〜

こんにちは。れいちゃそです。
この記事では私が普段学習している内容や、海外でのポーカー、オンラインポーカーについて記事を作成していきます。

著者のプロフィール

Kono Reiji (Reichaso)

主な戦績
・WPT prime Cambodia ME 優勝
・APT Incheon mystery bounty 優勝
・APT lncheon ME 3位
・APT Incheon Player of the series
NLHのキャッシュゲーム、トーナメントの他にヘッズアッププレイヤーとしても活動している
ヘッズアップの実績としてはJOPTのヘッズアップイベントで優勝他
2.5万ドル出しのヘッズアップイベントで2連勝

ヘッズアップはトーナメントを優勝するためには避けて通れない道です。しかし3人以上のテーブルとは全く戦略が異なり、かつヘッズアップにたどり着く機会も通常は少なく多くの人が修練度が低いゲームであると言えます。トーナメントでせっかく掴んだ優勝へのチャンスを少しでも高い確率で掴むためにもヘッズアップもしっかりと学んでおきたいですね。
 
ヘッズアップと3人以上のゲームの1番異なるところはゲームに参加する頻度です。通常6maxゲームではVPIPが22~24%、9maxのゲームではVPIPが20%前後くらいになりますが、ヘッズアップは、80%近くのハンドに参加することになります。
 
なのでまずはプリフロップの参加ハンドをしっかりと暗記していきましょう。
 
今回はヘッズアップトーナメントのプリフロップについて、押さえておくべきポイントを5つご紹介させていただきます。今回はAnteなしのヘッズアップトーナメントを想定し、解説をしていきます。


1.参加頻度

ヘッズアップは1:1で行うゲームなので、幅広いハンドで参加する必要があります。
どのようなハンドで参加すべきかの前にプリフロップに参加する頻度を理解していきましょう。
 
色々なソリューションありますが無料なところで言うと、
GTOwizardのキャッシュ→Classic→Heads-Upの下記スタック別である程度暗記していけばほとんど間違いないかなと思ってます。
色々調べるとわかりますが、スタック別にかなり戦略が変わります!
プリフロップだけでも覚えるだけでも、かなり有効的な戦略です。
 
簡易的な戦略用の表を作成しました。
私自身はいろんなサイトなど参考にして下記のような構成のレンジで常日頃対戦してます。
これを基とし、相手のプリフロップのレンジが通常と異なる場合はここから変更をします。
 

ES(スタック有効数) オープン
サイズ
オープン
レイズ頻度
リンプ
頻度
フォールド
頻度
プリフロップのBB数の構成
(SB→BB→SB→BB→)
200 2.5bb 80% 0% 20% 2.5→10→25→55→200
100 2.5bb 80% 0% 20% 2.5→10→25→100
60 2bb 75% 10% 15% 2→9→60
40 2bb 70% 15% 15% 2→9→40
20 2bb 30% 60% 10% 1→3→20 or 2→20
10 - 30%(AI) 60% 10% 1→3→10 or 1→10
5 - 75%(AI) 0% 25% AIのみ

 
大事な概念として’全ての弱いハンドをリンプインをし、全ての強いハンドをレイズイン’する訳ではありません。もし仮に上記のような戦略を立ててしまうと、リンプインしてきたところは全て弱いのでレイズをされ、強いハンドをレイズインに対してはフォールドをされてしまうためです。その為、ES60BB以下の場合だと、強いハンドも弱いハンドも色んなハンドを参加に混ぜる必要があります。
 
では、ここからは実際にどのようなハンドで参加するかを含め紹介していきます。全てのレンジを紹介すると膨大な量になるため、例として ES100BBと、 ES20BBについて解説していきます。
 
今回は
ES100BBの時は、GTOWizardのHeads-up NL500 Simple
ES100BBの時は、GTOWizardのHeads-up NL500 Advanced
を元に戦略を説明します。


2.BTN(SB)の参加レンジ

ES100BBの時は、基本的にはオープンレイズを使用し、リンプインをしなくて良いです。
ES20BBの時は、基本的にリンプを使用し、100BBの時よりも多くのハンドを参加します。


ES100BBの時の戦略

ES20BBの時の戦略

POINT!

ES100BBの時
・全てのハンドをレイズインをしてもよい
・ESが大きいと、投機的なハンドから参加をして行くこと(スーテッドハンドやコネクトしているハンド)
・逆に投機的ではないハンドに関しては、ESが少ない時より広くフォールドをする
 
 
ES20BBの時
・投機的ではないハンドもAIまでの距離が近いためリンプも交え、より多くのハンドで参加するようにする
・オープンサイズもES100BBの時より小さいサイズを使うことにより、より多くのハンドが参加できる
22,33などのローポケットについてはオープンAIを採用することによってエクイティを確保する


3.BBの参加レンジ


ES100BBの時の戦略

ES20BBの時の戦略

POINT!

ES100BBの場合
・多くのハンドで3betを返していく
・強いポケットはもちろんのこと、特にAxsハンド、スーテッドコネクト1ギャッパーなどのハンドをメインに3betを行う・Axoの弱いところはコールになる。

ES20BB
・オールインの比率とハンドセレクションが変わります。ES100BBとの大きな違いはAxoのハンドを多く3betオールインを返していきます。
・一部の強いハンドと、トラッシュハンドを混ぜて、小さいサイズの3betを採用します。
・スーテッドハンドは基本降りない。


4. BTN(SB) VS 3bet


ES100BBの時の戦略

ES20BBの時の戦略

POINT!

ES100BBの場合
・TT以上のポケット+AK+一部のQxsやJxsなどを混ぜ、レイズを行う
・それ以外はTカード以上2枚とスーテッドハンドをコールに回す。
・オフスートハンドはかなり積極的に降りるがスーテッドのコールレンジは広くする。

ES20の場合 AIに対するコール
・Tカード以上2枚とスーテッドハンドは9以上の2枚、ポケット、Axso全てでコール、それ以外をフォールドする
・ES100BBの場合投機的なハンドのコールが多かったが、ESが小さくなるとスーテッドハンドやコネクトハンドの価値が下がるため、フォールドが多くなる・シンプルに強いハンドでコールする


5.BB VS 4bet


ES100BBの時の戦略

POINT!

・残っているポケットやAKをオールインをする
・コールレンジを守るためAAやAQsなどの強いハンドもコールに回す
・Axsやコネクトハンドなどの投機的ハンドをコールし、ポストフロップに進む

以上いかがでしたでしょうか。
 
今回はGTOwizardを使用し、プリフロップを解説しました。
スタック別で別のゲームのような戦略をとるヘッズアップは奥が深いですね・・・。
プリフロップを完璧に覚え、フロップ以降の勉強を行いましょう!
 
次回以降フロップ以降のポイントをご紹介します。